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特定秘密保護法講演~処罰規定を中心に
第1 背景 「改憲」へ向けた道筋と戦争の出来る体制
 
1. 自民党憲法改正草案(2012年4月27日決定)
古色蒼然たる内容
2. 96条先行論
3. 戦争の出来る体制へ。
 
(1) 国家安全保障会議(日本版NSC) すでに設置
外交・安全保障の司令塔
(2) 集団的自衛権
解釈改憲の限界を超える。
(3) 共通番号制
既に成立。(徴兵制には番号管理は不可欠。)
(4) 更なる規制緩和(格差社会)、特区構想など。
貧困、就職難が、入隊の動機付けとなる。
(cf.堤未果「貧困大国アメリカ」)
(5) 秘密保護法はこれらの一貫
第2 特定秘密保護法の問題点
 
1. 国民主権・民主主義に反する
知る権利の意義
国会議員にも及ぶ
議会制民主主義
2. 基本的人権の侵害
秘密指定の濫用
市民運動への影響
民間労働者への影響
思想・信条の自由
裁判をうける権利
3. 平和主義の否定
4. ジャーナリズムへの影響
第3 処罰規定の問題
 
第七章 罰則
第二十三条  特定秘密の取扱いの業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らしたときは、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び千万円以下の罰金に処する。特定秘密の取扱いの業務に従事しなくなった後においても、同様とする。
2. 第四条第五項、第九条、第十条又は第十八条第四項後段の規定により提供された特定秘密について、当該提供の目的である業務により当該特定秘密を知得した者がこれを漏らしたときは、五年以下の懲役に処し、又は情状により五年以下の懲役及び五百万円以下の罰金に処する。第十条第一項第一号ロに規定する場合において提示された特定秘密について、当該特定秘密の提示を受けた者がこれを漏らしたときも、同様とする。
3. 前二項の罪の未遂は、罰する。
4. 過失により第一項の罪を犯した者は、二年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
5. 過失により第二項の罪を犯した者は、一年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。
第二十四条  外国の利益若しくは自己の不正の利益を図り、又は我が国の安全若しくは国民の生命若しくは身体を害すべき用途に供する目的で、人を欺き、人に暴行を加え、若しくは人を脅迫する行為により、又は財物の窃取若しくは損壊、施設への侵入、有線電気通信の傍受、不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第二条第四項に規定する不正アクセス行為をいう。)その他の特定秘密を保有する者の管理を害する行為により、特定秘密を取得した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び千万円以下の罰金に処する。
2. 前項の罪の未遂は、罰する。
3. 前二項の規定は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用を妨げない。
第二十五条  第二十三条第一項又は前条第一項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、五年以下の懲役に処する。
2. 第二十三条第二項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、三年以下の懲役に処する。
第二十六条  第二十三条第三項若しくは第二十四条第二項の罪を犯した者又は前条の罪を犯した者のうち第二十三条第一項若しくは第二項若しくは第二十四条第一項に規定する行為の遂行を共謀したものが自首したときは、その刑を減軽し、又は免除する。
第二十七条  第二十三条の罪は、日本国外において同条の罪を犯した者にも適用する。
2. 第二十四条及び第二十五条の罪は、刑法第二条の例に従う。
(問題点)
  1.厳罰化
2.あいまいさ
3.立法事実がない
4.処罰による萎縮効果
第4 共謀罪について
第5 反対への取りくみについて
   
  2014年4月26日・弁護士大川一夫
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